しつこいかなあ、いい加減にしろと言われるかなあ、と思いつつもう一軒紹介してしまうのだ。カレーシリーズ。
電車通りでずっと気になっていたお店、「パークポイント」。店の外観を見るかぎりでは、それほどグルメな店とは思えない(失礼)。しかし時おり注意して見るとけっこうな賑わいぶり。というわけで入ってみました。
「パークポイント」はインドカリー・スープカリー・ヨーロピアンカリーの3種があるが、この店のウリはどうやら「幻のたまねぎ」といわれる「札幌黄」を使ったインドカリーであるらしい。
メニューにこんな説明が書かれていました。
はー、そうなんですか。なんだかすごいたまねぎらしいので、素直にインドカリーのチキン¥780、30番まである辛さのうち25番を注文。すると店主が
「辛さ大丈夫ですか」
と心配してくれたが、大丈夫です。辛党なので。
テーブルになんとなくインド風のクロスがかかっていたりするのがカレー店らしき雰囲気をかもし出しているが、あたりを見回すと、店の隅にはさりげなくマイクスタンドとギターが。うーむ、前回の「こうひいはうす」に続いてこの店の店主も音楽好きなのだろうか。そう思って改めて店主を見てみると、昭和50年代のニューミュージック(そういう音楽ジャンルがあったんです)歌手がカレーを作っているように見えてくる。
ま、そんな推測はどうでもいい。きょろきょろしていた私の目がある一点に釘付けになった。
26%とか54%とか、これだけ細かいたまねぎ配合比率をどうやって計測しているのか。思わず店主に問いただしたくなったのだが、ひとりで店を切り盛りしている店主は厨房の中でせっせと立ち働いており、とてもじゃないが取材に対応できるヒマはなさそうだった。
そうこうするうちにカレー到着。
見た目はシンプルですね。いただきまーす。
おっ?
おお!
おおおーうまい!(前回とおんなじですね)
よく炒めたたまねぎの甘みとスパイスの深みがしっかり引き出されていて、ひと口ごとに満足感がある。かなり辛いのだけれど、たまねぎのうまみが効いているからトゲトゲしい辛さではない。残念ながら26%とか54%の違いを食べ分ける舌は持ち合わせていないが、たぶん黄金比率というヤツなんだろう。これはおいしいカレーと断言するにやぶさかでない。いやはや、見くびっておりました。前回の「こうひいはうす」もそうだが、一見地味なお店で洗練されたカレーに出会うのはじつにうれしいものですね。
食後にはヨーグルトのサービス。
おいしゅうございました。
どうも近ごろトシのせいか、雑誌に載るような有名店よりも、こういう名もなき店の隠れたおいしさに出会うことに喜びを感じる。しかし実際カレーに限ったことではないが、有名な飲食店で邪険に扱われたり、拍子抜けするほどたいした味ではなかったりといった経験も何度かある。だからこそ真面目に頑張る小さな店には長続きしてほしいと思う。
それというのも、いま私がいちばん食べたいのが、いまはもうなくなってしまった小さな小さなカレーショップのカレーだからだ。その店の名は「バンバン」。さっぽろ地下街ポールタウン開業以来35年間続いたスタンドカレーだったが、2007年に閉店してしまった。不況のあおりだったのか、スープカレー全盛の時代の趨勢だったのか、いまは知るよしもないが、幼い頃から慣れ親しんだ「あのカレー」に会うことは、もはや永遠にない。
さて、あなたの「あのカレー」はどんなカレーでしょう?
● カリーハウス パークポイント
札幌市中央区南13条西7丁目2-6
第二7Kビル
011-211-6383
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