日本人でカレーが嫌いという人はごく少数派でありましょう。夏は汗をかいて暑さを吹き飛ばし、冬はカラダを温めて寒さを吹き飛ばし、えっじゃあ結局1年中食べてるんじゃないの、といわれればそのとおり。私も多分にもれずカレー大好き! を標榜する者のひとりであります。
今年の夏はスロースターターであったものの、後半戦はよくがんばって夏らしい暑さを提供してくれた。おかげでじつにいろんなカレーを食べました。食べていて思ったのですが、カレーってじつにいろんなスタイルがあるものです。いまや札幌=スープカレーというご当地グルメのイメージが定着したけれど、むしろ乱立するスープカレーのほうが似たり寄ったりに見えてくるほど個性いろいろ、辛さもいろいろ。
これは「奥芝商店」(中央区南8条西14丁目)。いわずと知れたスープカレーの人気店。
チキンスープとエビスープが選べる。この日はチキンスープの「特撰旬野菜」980円をチョイスしたため殊更野菜モリモリだけど、どの店もたいていは野菜モリモリスタイルが札幌のスープカレーの定番といえる。
そろそろスープカレーに飽きがきている私だが、「カリー・ディ・サボイ」(中央区南1条西5丁目)の「サボイカレー」945円は別格。でもたまに違うメニューを食べてみるか、と食べたのがこれ。
「サボイママのタイカレー・グリーン」997円。こちらも野菜モリモリだけど、一口大に切ってあるので食べやすい。ココナツが好きな私、タイカレーも大好き。おいしくいただきました。でもやっぱり「サボイカレー」にすればよかったかなあ、と揺れるオトメゴコロ。
アジア系のカレーといえばやはり本場インド。
以前このコラムでも紹介したことのある「モハンディッシュ」(北区北24条西4丁目)の「ラム」。えーと800円くらいだったかな。いやーおいしいね。松の実か何か知らないが、ナッツ系の濃厚なコクがあり、複雑にスパイスが絡み合い、ラム特有の香りとよく合って、とってもおいしいです。
おなじアジアでもこちらはちょっとイレギュラー。
私の友人が経営するインドネシア料理店「サラムレギャン」(中央区南3条西6丁目)のランチ。一皿にごはんとおかずを盛り合わせ、スプーンで混ぜて食べる「ナシチャンプルー」というインドネシアでおなじみのメニューです。メインがチキン・ポーク・ビーフからそれぞれ選べるスタイルで、私が好きなチキンは店主のその日の気分次第で味付けのバリエーションが変わる。あるときはココナツ風味、あるときはスパイス煮込み、そしてごくたまに友人が気まぐれで作るインドネシア風カレーが絶品なのだ! スパイスの風味がアジアのどこの国にも似ていない、ここだけの味。とはいえあくまで友人の気まぐれなので、いつ行っても食べられるわけじゃない。そのマボロシ感がよけいそそるのですよね。
アジアといえばインド人もびっくりのカレー大好き日本人。
日本古来の蕎麦にカレーを入れるというアイデアを思いついた先人は天才だとつくづく思う。大好きです、カレー南蛮。しかしカレー南蛮ってどの蕎麦屋にもあるけれど、カレーがパンチ効いているだけに蕎麦や出汁の実力があらわになるメニューなのだ。これはススキノにある「陣屋 三与右衛門」(中央区南4条西6丁目)。たいていは酔っ払ったあげく夜中の3時くらいに朦朧としながらのれんをくぐるお店だが、この日はランチで。この店の蕎麦は道産の石臼挽き粉を使った黒っぽい二八蕎麦。蕎麦の素朴な香りも、出汁がしっかり効いた甘めのつゆも、カレーに負けずにちゃんと個性を主張しているのがいい。1,000円と少々お高めのススキノ価格となっておりますが、ランチにはご飯もついてボリューム満点。
日本生まれのカレーって、これもそうなのかなあ。
狸小路1丁目、創成川公園に面して黒いミニが駐車してあるのが目印の「カルチョダンゴロ」(中央区南3条西1丁目)。女子に人気のカフェ風のお店だが、ここの「焼きカレー」800円はおじさんたちにもなかなかの人気です。チーズがのったカレードリアといった趣だが、食べ進むと真ん中に卵が落としてあり、崩して混ぜながら食べるとマイルドになって美味。
と、まあいろいろなカレーがあるわけですが、じつはみんなが好きなカレーってこんなカレーじゃないかな。
さあそろそろカレーが食べたくなってきたでしょう。というところで話は次回へ続くのでした。
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