172*夏の終わり2

2010年09月15日 17:09|クルマであるく

 昨年の今ごろにもコラムで紹介したが、知人の「沖縄民謡稲三会」愛知支部主宰者・稲嶺盛玄さんが浦河町で昨年に続いてライブを開催することになった。今回は奥様の良子さんに加えて、鹿児島支部で活躍中の妹弟子・宇都綾香ちゃんもやってくるという。ご縁というのはありがたいもので、昨年に続いて私が所属する八重山民謡サークル「いーやる」にもお呼びがかかり、僭越ながら前座を務めさせていただくことになりまして、一路浦河へ向かったと、こういうわけなのです。
 浦河で合流し、昼食後に会場へ移動してリハーサル。
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 リハ終了後のゲンさん。

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 なんたって愛知県からクルマで全国を巡り巡ってライブをしながら北海道に上陸、前夜も札幌でライブをしたあとクルマで浦河入りしたってんですから、そりゃお疲れでしょう。本番に備えてひと眠り。
 その間に我々は衣装に着替え。バサー(芭蕉布)と呼ばれる八重山地方の民俗衣装です。男性陣は帯結びにひと苦労。

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 完成。

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 本番。

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 今回は唄三線に加えて踊りもご披露。

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 主役の稲三会ライブ。

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 1年ぶりにお会いしたゲンさん。見た目はヒグマのように迫力満点だけど、気はやさしくておしゃべり上手なエンターティナー。満員のお客さんをジョークでさんざん笑わせたかと思えば、つややかな歌声でしっとりと民謡を唄いあげる。良子さんの太鼓はもちろん、夫唱婦随の掛け合い漫才? も健在。今回初来道した綾香ちゃんも民謡大会グランプリの歌声と美しい笑顔で、浦河のお客さんを楽しませてくれました。
 ラストはカチャーシーで。
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 ライブ終了後、ひとりの女の子が客席からまっすぐに駆け寄ってきて、握手を求めてきた。開演1時間前からお母さんとおばあちゃんに連れられて会場に来ていた子だ。お母さんいわく「去年のライブを観てからずっと楽しみにしていたんですよ」とのこと。
 日高の小さな町のこと、ライブで音楽にふれる機会は決して多くない。そんな中、今まで聞いたこともなかった沖縄民謡にふれ、1年間も楽しみに待っていてくれた子がいた。なんてことだろう。ゲンさんと違って私たちはプロでもなんでもないけれど、ただ沖縄が好きで音楽が好きで唄い続けてきて、それが遠く離れた町の誰かの心に小さなともしびを残していたのだ、と思うと、なんだか込み上げるものがあった。
 詳しくは書けないけれど、民謡の世界はさまざまな決まりごとがある。そしてひとつの芸事を極めたいと願っても、現実の仕事や生活がある。私たちがサークルという形でここまで活動を続けてくるまでにも、遠回りしたり、立ち止まったり、さまざまなことがあった。でも「好きだからやる」という根本にブレがないかぎり、神様はときどき小さなごほうびをくれるみたいな気がする。
 「ありがとう」「いいステージだった」「また来てね」という声と、握手と、笑顔と。
 とてもマイナーな音楽だけど、八重山民謡を続けていてよかったなあ、としみじみ思った。そして、一生続けられる音楽があり、音楽を通じてたくさんの人に出会える幸せをとてもありがたいと思った。
 ありがとう、と言いたいのは私たちのほうです。もしもまたチャンスがあるならば、もっともっといいステージにできるよう、コツコツがんばりたいと思います。浦河のみなさん、そして稲三会のみなさん、そしてそして遠く釧路から応援に来てくれた知人のみなさん、ほんとうにありがとうございました!
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佐々木美和

佐々木美和

札幌在住のコピーライター。運転免許はもちろんゴールド(ただしタイヤ交換すらできません)。近ごろクルマとは週末のお買い物や旅先のレンタカー、助手席もしくは後部座席でライトなおつきあい。ですが、クルマのお出かけは大好きです。

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