よく晴れた寒い日、知り合いの女性カメラマンI嬢からランチのお誘いが。クルマでお迎えに来てくれるというので、よろこんで~! とホイホイ出かけました。
カメラマンという職業はとにかく機材の一つひとつが重い上に数も多いので、移動はクルマがお約束。もちろんI嬢もマイカーを駆使してロケに東奔西走しているのだが、彼女のクルマはいまどき希少なMT車。私もいちおうMT免許を持っているが、免許を取ったらこっちのものとばかりに速攻でAT車を購入したダメドライバー。そんな私にしてみればMTなんて面倒なモノを運転するなんて……と思うのだが、彼女いわく「MTは楽しい」のだそうな。まあこの気持ち、きっとクルマ好き・運転好きの人々にはよく理解できるのだろうと思います。操っている感覚が気持ちいいのでしょうね。
そんな彼女の流麗かつ安心のドライブで向かった先は、中央区伏見にある「鬼はそと福はうち」。もうすっかり有名店ですね。
この店は、昼はカレーうどんの専門店「鬼はそと」、夜はすきやき・しゃぶしゃぶの専門店「福はうち」と昼夜で様変わりする。そして伏見という高台のロケーションならではの眺望もアピールポイントになっている。
私たちが店に着いたのは午後1時頃。眺望が楽しめる窓際はすべて満席だったため、入り口近くの道路に面した席へ通される。ちぇーっ、つまんないの。
と思ったのだが、おっ! こちら側の席からは伏見稲荷が見えるではないか! そう、この店は道路をはさんで伏見稲荷神社の向かいに立っているのだ。
伏見稲荷といえば赤い鳥居が連綿と続く景観が美しい、私もお気に入りの神社だ。折り重なって本殿へと誘う赤い鳥居をくぐっていくうちに、異世界への扉を一つひとつひらいていくような、妖しい感覚に包まれる。
写真は夏に撮ったものです。ねー、美しいでしょう。
伏見エリアのお店で眺望のよい席に座れないと損をしたような気分になりがちだけれど、赤い鳥居を見守りながら、いやむしろ神様に見守られながら、食事をするというのも悪くない。そう思いつつ店内を見渡してみればさすが高級住宅地・伏見、窓際を陣取るお客様はすべてエグゼクティブなおじさまやセレブなおばさまばかり。だがしかし、みなさん眺望よりもむしろ食事と会話に夢中というように見受けられた。まあねえ、眺めのいい店ったって、大方そんなもんですよ。カップルが大好きな「夜景のキレイなレストラン」ったって夜景を見ているカップルなんているはずもなく、お互いを見つめ合って「ウフフフ」なんて言ってんだから、フン。
まあともあれ、セレブでもカップルでもない女同士がおしゃべりをしている間に注文の品が登場。
牛ほほ肉入りカレーうどん+温玉トッピング。
赤ワインで煮込んだ牛ほほ肉のスープはもはやビーフシチュー。洋風なはずのスープがうどんによくからみ、丼の底が見えるまで完食。おいしーい!
このほかあっさりとした知床鶏スープ、だしの効いた和風な黒豚スープなど、スープのバリエーションがいろいろあり。きつねうどんがないのは、やはり向かいのお稲荷さんに敬意を払ってのことでしょうか?
真っ白な雪の中に鮮やかな赤を刻む伏見稲荷に「いただきます」と呟いて、あつーいカレーうどんをふうふう言いつつ汗をかきつつすすりこむ。これまたオツな冬の味です。
● 鬼はそと福はうち
札幌市中央区伏見1丁目3-11(藻岩山麓通り沿い)
011-520-1414
(昼)鬼はそと 11:30~17:00
(夜)福はうち 17:00~22:00
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