138 *2010年事始め

2010年01月05日 18:25|クルマであるく

 あけましておめでとうございます。
 月食の満月とともに明けた2010年元旦。おせちとお雑煮を食べたら近所の氏神様「上山鼻神社」へ初詣。

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 藻岩山の山裾に刻まれた古い石段を登ると、ちんまりとしたお社がぽつんと立っているだけの素朴な神社だ。北海道神宮や護国神社などの大きな神社とは比ぶべくもないけれど、野趣あふれる原生林に囲まれているせいか、とてもおだやかですがすがしい気配が漂っている。原生林に囲まれているとはいえ、町内会の方がきちんと雪かきをし、お神酒やお米、塩などをきちんとお供えして、地域の神様を大切に守っている雰囲気もいい。生まれ育った地域の贔屓目もあるのだろうけど、ここはいつ来ても安定した良い気が満ちている感じがする。
 小さくたって、ちゃんと狛犬さんもふんばっています。

 阿。
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吽。
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翌日は北海道神宮へ本年2回目の初詣(?)。

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 上山鼻神社には私ひとりしかいなかったけれど、さすが北海道神宮、社殿の前にたどりつくまで長蛇の列。お賽銭箱ではなくビニールシートにお賽銭を投げ入れるのはちょっと寂しい気がしたけれど、昨年のお礼と今年の抱負を申し上げる。
 今年初のおみくじは……末吉。「待ち人来ず。来ても遅し」「旅行わろし」「新しく事を始めず身を慎んで時期が来るのを待て」云々、ネガティブな言葉のオンパレード。これならいっそ「凶」と言われたほうがわかりやすくないか? ああもうこれはなかったことにしよう。そそくさとおみくじを結んで、神宮をあとにして、禊の気分で銭湯へ。

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 北3条西12丁目にある天然温泉「極楽湯」。銭湯料金で温泉が楽しめるとあって、私と同様ヒマを持て余している人が多いのだろうか、女湯は大混雑。いつも思うのだけれど、女湯はどうしても親子連れが多くなるから必然的に男湯よりも混むことになる。できれば女湯のほうを広い設計にしてもらいたいもんだ。
 内風呂はさら湯とジェットバス、寝湯など。露天は岩風呂と寝湯、釜湯(サウナ)など。もっぱら岩風呂と寝湯を行ったり来たりしながら、さっきのおみくじのことを思い出してモヤモヤしたり、やっぱり別の神社で引き直そう! と思ったり、とりとめなくぼんやりと1時間ほど過ごす。
 釜湯で蒸し上げられたのち、岩風呂にさっと入ってあがることにした。私は目がとても悪いので銭湯や温泉ではメガネをかけたまま入るのだが、釜湯でメガネが真っ白に曇ったまま岩風呂に入ろうとしたところ、足許の段差が見えず足を踏み外してすっ転んでしまった。どっしゃーん!! と激しい水音とともにあやうく頭から突っ込みかけた私にあぜんとするまわりの入浴客。すいませんすいません、いつものことなんです、どうもお騒がせしました……ヘコヘコしながらはじっこに身を寄せた私。うおぉぉぉ恥ずかしい! すると隣に品の良いおばさまがするすると近づいて来た。
「あなた大丈夫だった? 若いからって油断しちゃダメよ。ちゃんと手すりにつかまらないと」
 ああすみません、大して若くもないんですけど、ただの粗忽者なんです。
「若いうちはわからないかもしれないけどね、温泉ってほんっとにいいものなのよ!」
 ん? なんだか話が微妙にズレてるような……と思う暇もなく、おばさまは楽しそうに語りはじめた。
「私ね、主人が退職してからふたりでキャンプしながらいろんな温泉をまわってきたんだけど、一番良かったのはなんといってもあそこね。山形の銀山温泉。ひなびた風情があって良かったわあ。あそこでは……(以下、銀山温泉の話)……あとね、あそこ。えーとホラ、名前忘れちゃったんだけどあそこ! ホラ、温泉宿が2~3軒並んでたあそこも良かったわ! ぜひ機会があったら行ってもらいたいわ。あそこはね……(以下、名前のわからぬ「あそこ」の話)……」
 適当に相づちを打っているうちにおばさまの話はどんどん加速していく。「お気に入りの温泉」の話はやがて「夫婦の思い出づくりの大切さ」になり、「人間としての生き方」になり、「自己啓発の大切さ」になり、「じつは74歳の私が若く見える理由」になり、巡り巡って「おすすめの札幌のスーパー銭湯」に立ち戻ってようやくおばさまが一息ついたころ、私はすっかりのぼせてフラフラになっていた。倒れるかと思いました。
 新年早々公衆の面前ですっ裸で転ぶわのぼせるわ、あのおみくじ、もしかして的中していたのかもしれません。
 2010年事始めもこんな有様の私ですが、今年も「ドレカ」および「晴れ、ときどき、クルマ」をよろしくお願いいたします。

 

 

佐々木美和

佐々木美和

札幌在住のコピーライター。運転免許はもちろんゴールド(ただしタイヤ交換すらできません)。近ごろクルマとは週末のお買い物や旅先のレンタカー、助手席もしくは後部座席でライトなおつきあい。ですが、クルマのお出かけは大好きです。

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