76*ゆるゆる日高紀行【5】

2008年08月21日 11:52|クルマであるく

 襟裳岬の名物といえば「風」。風速10メートル以上の風が吹く日が年間290日以上という強風エリアなのだが、前回書いたとおり私が訪れた日は風速1メートルにも満たない無風状態。名物との邂逅は果たせなかったわけだが、心配は無用。「風の館」には風速25メートルの突風を体験できる「えりも風体験」コーナーがあるのだ。
 こんなふうにガラス張りになっていて、突風にさいなまれる人々のようすをのほほんと鑑賞することもできるわけですが、


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 ここはひとつネタを確保せねば、と仲間のN氏にカメラを託し、自らカラダを張って挑んだわけです。

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 “なびき系”の服装ではなく、角度的にもいまいち雰囲気が伝わりにくいのだが、いやはや半端な風ではありません。「瞬間風速25メートル」というのは聞いたことがあるけれど、瞬間じゃなくてずーっと25メートルの風ですからね。口をひらけば轟音にかき消されて声も出ず、目をあければコンタクトレンズが飛ばされそうで目もあけられず、前を向けば顔が変形しそうで顔をあげることもままならず。少しでも力を抜くと文字通り飛ばされそう。もうダメ、とコーナーを出るとカメラを構えたN氏に「失敗した! もう一回!」と撮影やり直しを命じられること数回。やっとOKが出てよろよろとコーナーを出るころには、すっかりエネルギーを使い果たしていた。そこでエネルギーを注入しに食堂へ。

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 えりもといえば海の幸。ふだんなら海鮮ラーメンというのはまるで食指が動かないのだが、観光客気分が昂揚していたせいか、メンバー全員が海鮮ラーメンを注文。丼から大きくはみだしたカニで「おお~」とひととき盛り上がり、その後はひたすら無言で麺をすすってはいじましくカニの身をほじくる私たち。その隣では台湾からとおぼしき観光客の団体が食欲もおしゃべりも旺盛に、刺身や焼物てんこもりのお膳をワシワシと食べ進んでいる。あちらの人々の好みなのだろうか、赤や黄色やピンクのお召し物がまぶしい。ううむ、やはりあちらのパワーにはいろいろな意味でかないませんな。
 しかし仲間うちにもパワフルな人がいた。食事が終わって店を出ると不意にいなくなったMちゃん、ほどなくして戻ってくると、その手にはソフトクリームが。彼女は無類のソフトクリーム好きで、旅先のご当地ソフトに目がないのだ。えりもに来たからには「つぶソフト」や「うにソフト」にチャレンジか、と思いきや、残念ながらそういったキワモノメニューはなかったそうで、ふつうのバニラ味。それにしても小柄な彼女がボリューム満点のラーメンのあとにぺろりとソフトクリームをおなかに納める姿は圧巻であった。さすが食事のあとにソフトクリーム屋を5軒、6軒とハシゴして「まだいける」とのたまうツワモノなのだった。
 そういえば食堂の前ではこんなパワフルなお姉さんも働いていた。

 

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 さしずめ「襟裳岬のくいだおれ太郎」といったところか。「えりもの~春は~ 何もない~春です~♪」と歌われていたころは知らないが、いやはや2008年のえりもの夏はいろんな人やモノが満載でした。札幌に暮らしているとどうも「遠い」というイメージに陥りがちな日高・えりも方面ですが、高速を使えば4時間あまり。たまにドライブがてら足を伸ばしてみてはいかがでしょう。もうじき鮭やシシャモもおいしい季節ですしね。

 

佐々木美和

佐々木美和

札幌在住のコピーライター。運転免許はもちろんゴールド(ただしタイヤ交換すらできません)。近ごろクルマとは週末のお買い物や旅先のレンタカー、助手席もしくは後部座席でライトなおつきあい。ですが、クルマのお出かけは大好きです。

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