55*春をさがして~嫁に来ないかいちご篇~

2008年02月20日 12:00|クルマであるく

 ホタテフライで生ビールグビグビの誘惑を振り切り、取材先のいちご農家へ。国道37号線を洞爺方面へ、「いちご生産団地」の看板を左折して山中をややしばらく走ると見えてきました、山あいに累々と建ち並ぶ栽培ハウスの群れ。ここが(有)果夢里「いちご生産団地」。写真は撮れなかったのですが、背後に羊蹄山が悠然と佇むすばらしいロケーションです。

kanban.jpeg  

 さっそく栽培ハウスを見学させていただく。

saibaihausu.jpeg  

 足を踏み入れたとたんワッと暖気が押し寄せる。気温28度前後に保たれているとのことで、外は雪景色ながら中は春まっ盛り!

berry1.jpeg

 あれ、畑じゃないんですね。整然としていてとってもクリーンな印象。これは「高設養液栽培」という栽培方法で、地上1メートルほどの高さに設置した畝にヤシの繊維を敷きつめ、有機肥料を溶かした水を送り込む水耕栽培の一種なのだとか。「実が土に接しないから清潔だし、立ったまま収穫できるからラクなんだわ」とオーナーの久保さん。なるほど、いちごはすべて畝の外側に垂れ下がるように実り、収穫作業がはかどりそう。

berry2.jpeg

 あ、ミツバチだ。「ミツバチがいるからいちごも自然に交配するのさ。なのに今の若いモンはダメだぁ、いつまでたっても結婚せん。アンタも頑張らないと」............あーのー、いちごの交配と比べられても困るんですけどー。っていうか、なんで独身だってバレたんだろう。「うちの娘も好きなことばーっかりしよってぜんぜん結婚せんわ」......あ、そーですか。お嬢さんと同じ空気を漂わせてましたか、私。えーえ、どーせそうでしょうよ。
 軽くやさぐれつつも「ミツバチに交配させているから農薬はごくわずか。洗わなくても安心して食べられる」とのことなので、気を取り直してその場でひとつガブリ。お~味が濃い! 甘みが強く酸味はほどほど、おいしい♪これは「とちおとめ」という品種で、10年ほど前に栃木で生まれ、いわば豊浦にお嫁入りしたいちご姫。もともといちごは暑さに弱いクセに太陽の光が大好きというワガママお姫様なので、冷涼な気候で年間の日照時間が長い豊浦は格好の生育条件を満たしているのだそうです。さすが"北の湘南"と呼ばれる内浦湾沿岸。
 
berry3.jpeg

 一つひとつ丁寧に収穫されたいちごは選果所へ運ばれ、社員さんやパートさんの手でサイズごとにパック詰めにされ、道内外のスーパーや青果店などへ出荷されていきます。忙しく立ち働くスタッフの中には、いちご栽培に魅せられて石川県からやってきたという青年の姿も。農と言えるニッポンの青年、カッコイイ!「うちの期待の後継者だ。どうだ、嫁にならんか?」とまたしても久保オーナー。あ~私、嫁候補としてはちょっとトシいっちゃってますしね~。「アンタまだ若いでしょ、だーいじょーぶ! 豊浦から札幌まで、クルマなら近いもんだ」......豊浦にお嫁入りしたとちおとめはうまく土地になじんだようですが、生まれも育ちも札幌のコピーライターが農家の嫁になった場合、どうなるのであろうか。ともあれ農家の嫁問題はかくも根が深いのであるなあ、と思いつつ、お土産に買ったいちごにかぶりつきつつ帰路に着くのでありました。
 「いちご生産団地」ではいちごの直売も行っています。お近くへお立ち寄りの際にはぜひ。

佐々木美和

佐々木美和

札幌在住のコピーライター。運転免許はもちろんゴールド(ただしタイヤ交換すらできません)。近ごろクルマとは週末のお買い物や旅先のレンタカー、助手席もしくは後部座席でライトなおつきあい。ですが、クルマのお出かけは大好きです。

お問い合わせ