37*ぶらり沖縄~しみじみ南部篇2~

2007年09月26日 20:06|クルマであるく

 斎場御嶽を出て331号線を西へ。玉城村百名(ひゃくな)の海岸近く、小さな水田の奥にある「受水走水(うきんじゅはいんじゅ)」。沖縄の稲作発祥地として伝わる2つの拝所で、こちらも聖域なので写真は控える。真夏の炎天下にあってこんこんと湧き出る水は思いのほか冷たく、自然を神として敬う島人にとってまさに神の恵みであったのだろうな、と思いをはせる。
 受水走水の向かいにある駐車場の奥、緑のトンネルを抜けると
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 ほとんど人のいない海。
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 貝殻や珊瑚を拾いつつ、見あげると空にひとすじ、飛行機雲。
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 さらに331号線を走り、200m足らずの橋で本島と結ばれている奥武(おう)島へ。海産物や天ぷらが人気で、那覇からクルマで買いに来る人も多いとか。
 ちょうど引潮だったので、岩場に降りて生き物観察をしました。
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 大量のウニを発見。密猟しようとしたけどガッチリ岩にくっついていたので諦める。
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 ほかにも小さな青い魚がひらひら、まっくろなナマコがどべーん、巻貝に入ったヤドカリがこそこそ、いろんな命がのんびりくつろいでいる昼下がりなのでした。

 さらにさらに331号線をひた走り、糸満市へ入る。サトウキビ畑の間の細い農道をくねくね走り、具志川城跡へ。15世紀初頭あたりの城らしく、今は崩れた石垣が風化しながら残るのみ。とはいえ断崖から東シナ海をどぉーんと望むロケーションはすばらしく、城からの眺望はさぞ見事であったであろう。兵どもが夢の跡、ということばが頭に浮かぶ。
 傾きはじめた太陽を見ながら、具志川城跡からほど近い喜屋武(きゃん)岬へ。本島最南端の喜屋武岬は高さ50mの断崖絶壁、沖縄戦で上陸した米軍に追いつめられた人々がここから次々に海に身を投げた。岬には柵が設けられているものの、足の下は巨岩ひしめく荒海。目を閉じて戦火に包まれた喜屋武岬をイメージしてみる。炎と轟音の中で逃げ場を失い、断崖の端から黒い海に身を投げた人々の恐怖と絶望、悲しみ、苦しみ─胸がきりきりするようないたたまれない気持ちになり、目を開けると岩に波が砕ける海。恐ろしさのあまり腰から下の力がへなへなと抜ける。観光客の中には柵を乗り越えてカメラに向かってピースしている人もいて、思わず目を疑う。南部戦跡でピース写真なんて撮れませんよ、私。亡くなった人々に申し訳ないし、この世のものではないものが写っても困るし(実際、南部でそのテの話は多いそうです)。そんなわけで今回も写真が少なくてごめんなさい。
 花束が置かれた平和の塔の後ろにまわってみると、小さなお地蔵さんが2体、海のほうを向いて立っていた。
 お地蔵さんの隣に立ち、いっしょに海に向かって手を合わせた。

 リゾートであれ観光であれ、沖縄を訪れる方はどうか一度でも「ひめゆりの塔」(今回は行きませんでしたが)をはじめとする南部戦跡へ足を運んでほしいと思います。平和で自由な沖縄の"いま"は、先人の犠牲のもとに存在しているのですから。
 ちなみに先ほど写真の件で「南部でそのテの話が多い」と書きましたが、地元民でも「南部へ行くときはマース(塩)をお守りに持って行く」という人が少なくないそうです。その話を聞いてから、霊感ゼロの私もマースを持ち歩くようになりました。最近はマース入りの携帯ストラップなども人気があるので、沖縄へ行かれた際には手軽なお土産としてオススメですよ。

佐々木美和

佐々木美和

札幌在住のコピーライター。運転免許はもちろんゴールド(ただしタイヤ交換すらできません)。近ごろクルマとは週末のお買い物や旅先のレンタカー、助手席もしくは後部座席でライトなおつきあい。ですが、クルマのお出かけは大好きです。

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