先だって、旭山動物園の取材のため旭川へ行きました。スタッフ(♂)のクルマに同乗させてもらって高速道路を走っていたところ、彼がぼそりとこう言ったのです。「ああ、洗車したい…」。話がのみこめずポカンとしている私に、彼は続けてこう言った。「高速道路に撒かれている融雪剤は塩化カルシウムなんです。その飛沫がクルマのボディに飛ぶとサビちゃうでしょ。だから早く洗車したいんです」。ええーっ?! いやー驚いた。まず「融雪剤=塩化カルシウム」ということも、高速道路にそれが撒かれていることも私は知らなかった。そして「その飛沫によるサビを恐れて洗車する」と考える人がいるなんて思いもしなかった。いえね、クルマ好きのみなさまには常識なのかもしれないけれど、自慢じゃないけど私、クルマの傷にマジックを塗って周囲を呆れさせた前科のある人間ですから。てへへ。
彼のクルマはン十万のカーナビだの自動ドアだの、あらゆるオプションを搭載したピッカピカの新車。うーん、そりゃ大事よね、サビなんて許せない気持ちもわかるよ、と思う一方で、こういう人はクルマに乗るたび気が休まらないだろうなあ、彼女になったら大変だなあ、と思ったりしつつ、お菓子の破片を落とさぬよう、窓ガラスに指紋をつけぬほう、ドキドキしながら身を縮めていた次第。ちょっと気疲れしました。ときにクルマは女性に例えられることがあるけれど、もしかして彼は面食いかもしれませんね。美人の彼女が自慢で、心配で、大事に大事にするフェミニストかも。あっ、じゃあ「彼女になったら大変だなあ」なんてのはハナっから杞憂でしたね。てへへへへ。
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